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利回り4.6%も。INPEX、ENEOSなど中東情勢緊迫化で注目のエネルギー関連高配当5銘柄(窪田真之)

2025/6/17

 中東情勢の緊迫化で原油価格が急騰。資源を輸入に頼る日本にとって、エネルギー安全保障は生命線である。その生命線を支える企業群が、今、驚くほど割安になっていると筆者は判断している。配当利回り4%前後の高配当利回り株で、長期投資していく好機と考える5銘柄を解説する。

目次
  1. なぜ今、エネルギー関連株?
  2. エネルギー関連、買い推奨5銘柄
  3. INPEXを買いと判断する理由
  4. ENEOS、三菱商事、日本郵船、中部電力を買いと判断する理由
  5. 電力・エネルギー関連、その他の注目企業

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田 真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
利回り4.2%!エネルギー安全保障に貢献する高配当5銘柄まとめ買い

なぜ今、エネルギー関連株?

 中東情勢緊迫化を受けて、ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物が急騰しています。イスラエルとイランが事実上の交戦状態に入り、中東産原油の供給が減少する懸念が、原油価格急騰につながりました。このニュースは、割安なエネルギー関連株が見直されるきっかけとなる可能性があります。ただし、それは今、エネルギー関連株を推奨する理由ではありません。

<WTI原油先物(期近)の動き:2022年1月3日~2025年6月13日>

WTI原油先物(期近)の動き:2022年1月3日~2025年6月13日
出所:QUICKより楽天証券経済研究所作成

 原油価格はさまざまな理由で乱高下します。中東情勢の緊迫化を受けて、原油先物は急騰しましたが、このまま価格上昇が続くとは限りません。

 確かにイランがホルムズ海峡を封鎖して、中東原油を運ぶタンカーを通れなくすれば、原油価格はさらに上昇するでしょう。ペルシャ湾から運び出される原油は、ホルムズ海峡を通らないと、日本、中国、米国、欧州へ運ぶことはできないからです。

 ただし、過去、中東で起こった戦争で、ホルムズ海峡が実際に封鎖されたことはありません。1979年、イラン革命が起こり、イランとイラクの開戦が避けられなくなる懸念が生じると、中東からの原油供給が途絶える懸念から原油価格が急騰しました。これが第2次オイルショックです。

 ところが、実際にイランとイラクが開戦し10年にわたり戦争をしていた間、原油価格は下がり続けました。イランもイラクも原油輸出に依存する国なので、たとえ戦争状態にあっても、第3国の原油タンカーの航行を妨害することはありませんでした。

 原油価格がこのまま上昇を続けるかどうかわかりません。というわけで、原油先物の上昇が、エネルギー関連株を推奨する理由ではありません。

 エネルギー関連株を推奨する理由は、原油価格が過去3年にわたり下げ続けたことによって、株価が極めて割安になっていると判断しているからです。原油先物はウクライナ危機後の高値からすでに大きく下落しています。そのため、日本企業のエネルギー事業の利益は減益となり、株価も停滞ぎみになっています。

 日本のエネルギー安全保障にとって極めて重要な企業群が、極めて割安になっています。長期的に価値が見直されることを期待して、中長期投資のスタンスで買っていくべきと考えています。

 人類のエネルギー依存は今後、どんどん高くなると思います。特に、今年は、生成人工知能(AI)の利用が世界中で急拡大することによって、電力需要が拡大するとみています。

 電力を大量に消費するAIデータセンターの増加によって、電力不足が話題になると予想しています。今後、増加する電力需要を賄いきれず、ガス火力発電や原子力発電を増やす必要が生じると思います。それが、エネルギー価格全般の上昇につながると予想しています。

 エネルギー銘柄の株価が安い今のうちに、割安なエネルギー関連株を買っておくべきと考えています。

エネルギー関連、買い推奨5銘柄

 日本のエネルギー安全保障への貢献が大きいと考える5社で、株価が現在、割安と判断できる銘柄を選別しました。

 日本は、資源を輸入に頼る国で、世界に広がる資源ナショナリズムでたびたび痛い目を見てきました。その経験から、日本企業は、海外で資源開発を幅広く手掛け、資源権益を拡大してきました。日本のエネルギー安全保障を守るのに寄与する資源・海運・電力企業を選別しました。

 以下の5銘柄です。

<エネルギー安全保障に貢献すると考える、高配当利回り株5選:2025年6月13日時点>

コード 銘柄名 株価:円 配当利回り PER:倍 PBR:倍
1605 INPEX 2,122.5 4.2% 8.5 0.52
5020 ENEOS HD 742.8 4.0% 10.8 0.64
8058 三菱商事 2,845.5 3.9% 15.2 1.17
9101 日本郵船 5,120.0 4.6% 9.1 0.75
9502 中部電力 1,705.5 4.1% 7.0 0.45
出所:各社決算資料・QUICKより楽天証券経済研究所作成。配当利回りは1株当たり年間配当金(今期会社予想)を6月13日株価で割って算出。1株配当金は、INPEX90円、ENEOS30円、三菱商事110円、日本郵船235円、中部電力70円。PERは、株価を1株当たり利益(今期会社予想)で割って算出。今期とは、INPEXは2025年12月期、他は2026年3月期
 上記5社の株価指標をご覧ください。ディープ・バリュー株(株価指標で見て割安度が際立つ株)であることが分かります。予想配当利回りは3.9~4.6%と、魅力的な水準です。株価収益率(PER)は7.0~15.2倍と低く、株価純資産倍率(PBR)は、三菱商事(PBR1.17倍)を除き、解散価値と言われる1倍を大きく割り込んでいます。

 利益も配当もしっかり出していて、エネルギー安全保障にとって重要な企業であるにもかかわらず、株価は低い評価となっています。5社とも、中長期で価値が見直されると判断し、「買い」と判断しています。中でも、INPEXが、現時点では一番、投資価値が高いと考えています。1銘柄だけ投資するならば、INPEXをお薦めします。

 5銘柄それぞれ、固有の投資価値とリスクがあります。楽天証券のかぶミニ®を使えば、1株単位で売買できるので、以下の通り、3万円弱で5銘柄に分散投資する方法も、推奨されます。

<エネルギー安全保障にとって重要な5銘柄への分散投資ポートフォリオ(かぶミニ®利用):2025年6月13日時点>

コード 銘柄名 配当
利回り
業種 株価 投資
株数
投資
金額
投資
比率
1605 INPEX 4.2% 鉱業 2,122.5 3 6,368 23.2%
5020 ENEOS HD 4.0% 石油 742.8 7 5,200 18.9%
8058 三菱商事 3.9% 商社 2,845.5 2 5,691 20.7%
9101 日本郵船 4.6% 海運 5,120.0 1 5,120 18.6%
9502 中部電力 4.1% 電力 1,705.5 3 5,117 18.6%
平均 4.2% 合計 16 27,495 100%
出所:銘柄選別は筆者、QUICKより楽天証券経済研究所が作成。

 それでは以下、5社を買いと判断する理由について簡単にコメントします。

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